「ほんだゆみの人格は、どうやって形成されたのか?」
と問われれば、
バスケットボールが8割だと答える。
物心ついた頃には、日常にバスケがあった。
父に連れられ休日は体育館。
大人たちがバスケをしているのを横目に、
そこに来る知らない子どもたちと
無邪気に遊んでいた。
あのとき一緒に遊んでいた子は、
日本代表やプロ選手として活躍している。
オモシロイ環境だった。
姉のミニバスにくっついて体育館に行き、
知らない間に私もバスケを始めていた。
親曰く、私がやりたいと言ったらしいが、
覚えていない。
当時、日常がバスケで溢れすぎていて、
バスケをやらないという選択は
私に存在しなかったからだ。
バスケにまみれた家族の仲間入りができて嬉しかった。
そこそこ強豪のミニバスチームに入り、
週3日以上はバスケ。
休みの日は走って、
筋トレして、自主トレして。
両親の全面サポートのおかげで、
本気で集中できた。
感謝でしかない。
コーチ陣にも恵まれていた。
みんな温かく、
同じチームの子どもを
家族のように大事にしていた。
良いところを見つけ、
苦手はカバーし合い、
共に支え合って強くなるチームを作っていた。
全力で挑戦する楽しさ、
勝つ喜び、負ける悔しさ、
そこからの学び。
試合に負けても
誰かや何かを責めることはせず、
頑張りを誉めてくれた。
そして次への糧に繋げてくれた。
チームは一つの生命体。
おかげで、
私は今もチームでの挑戦が好きだ。
一人ひとりの強みをいかし、
苦手はフォローし合う。
目標に向かって柔軟に対応し続け、
仲間が燃え始めると、
私までワクワクしてくる。
ガードの役割そのものだ。
そんな中、私は中学以降、
強豪のバスケチームに行く選択はしなかった。
中学も高校も、
もちろん大学も。
ミニバス仲間たちは強豪校に進み、
大会で上位入賞。
どんどん名前が広がる彼らの活躍が羨ましく、
悔しく、
そして誇らしかった。
コーチや環境で、こんなにもスキルが変わるのかと痛感した。
一方、弱いチームだったからこそ、
学べたこともある。
仲間と共にチームを作るおもしろさだ。
コーチや監督にも恐れずに意見を言い、
勝つために日々考え、練習した。
強くなるには、効率が悪かったと思う。
しかしながら、
あの積み上げた日々が、今の私に繋がっている。
もし、バスケを全く経験していなかったら、どんな人間が形成されていたのだろうか……
もし……
なんて今更考えても
仕方がないが、
やはり今の私の根元には、
バスケの日々が根付いている。
そしてこれからも、私の礎となって支えてくれるのだろう。
人生に勝つために、
今ここで私がするべきことは何だろうか?
そうだ。本を書こう!