【コラム】1番安全

「子どもは最高のタイミングで産まれてくるし、子ども自身が、産まれ方を選んでくる」

と聞いたことがある。

私の娘は、帝王切開で産まれてきた。
彼女は、早い時期から
逆子でいることを選んでいたのだ。

「小さいうちはクルクル回るから、心配しなくて大丈夫だよ〜」
と医者や助産師に言われていたが、
健診のたびに、
毎回逆子。

娘はまるで私の問いかけに答えるように、
お腹の中で元気に動き回っているが、
変わる気配がない。

逆子体操やマッサージは毎日欠かさず頑張った。
お灸がいいと聞けば、
毎晩部屋にこもってお灸を炊いた。
逆子にいいという整体師さんの施術を受けにも行った。

しかし、頭は常に上だ。
いつになったら、クルリと下をむくんだろう。

そのうちに、臨月に入り、
帝王切開の日時が決まった。
お腹を開く覚悟を決めた。
少し怖かったけれど、やるしかない。

「統計的に、帝王切開の方が致死率は低いです」
医師に言われた言葉だ。

そうか。
娘は一番安全な方法で産まれる方法を選んだのか。

胎内にいる時から、
私たちと同じく、頭を上にして生きていたい子。

親に似て、意思が強い子のようだ。
頼もしい。

そして彼女は無事に下界に降りてきた。
2500gほどの小さい身体で、
大きな産声を上げていた。

帝王切開や、体の小ささという
不安要素はどこへやら、
彼女の成長スピードは想像以上に早く、
母乳をゴクゴク、ゴクゴク飲み続ける。
気づけば成長曲線の上方に沿って大きくなる。

あぁ。これでよかったんだ。

こうやって産まれたかったんだ。

妊娠、出産は、個性豊かなストーリーが創り出される。
一人として同じ人はいない。

ただ共通して言えることは、
自分と子どもを信じていい。

ストーリーの最中は悩みや不安もあるが、
後から振り返れば、
ベストな方向で物事が進んでいたのだと気づく。

そして最高の出産に向けて、
様々な人や神様が力を貸してくれる。

素直に、本能に従って、
感謝して生きていればいいのかもしれない。

自分を信じよ、と教えてくれた出産に感謝。
私を母に選んでくれた娘に感謝。

おめでとう、私‼︎
おめでとう、娘‼︎
そして、お疲れ様‼︎

人生の本当の醍醐味はこれからだよ。
フフフフフ

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